2026/05/19 14:37



台北で「ローカルな朝ごはん」や「観光地っぽすぎない台湾ごはん」を探している人に、こっそりおすすめしたいお店があります。
それが、台北MRT小南門駅の近くにある
中原福州乾麵 です。


小南門といえば、総統府や西門町、中正紀念堂からも比較的アクセスしやすいエリア。観光の途中に立ち寄りやすい場所でありながら、少し路地に入ると、台北の昔ながらの空気がまだしっかり残っています。その中でも中原福州乾麵は、地元の人が普段使いするような、飾らない老舗の乾麵店として知られています。MRT小南門駅から徒歩数分ほどの場所にあり、重熙門や東吳大学城中キャンパス周辺にあるお店として紹介されています。 


このお店の看板メニューは、店名にもなっている 福州乾麵
「乾麵」とは、簡単に言うと台湾式の汁なし麺のことです。日本のラーメンのようにスープが主役ではなく、茹でた麺にタレや調味料を絡めて食べる、台湾ではとても身近な麺料理です。



中原福州乾麵の魅力は、ひとことで言えば「シンプルなのに、なぜか忘れられない味」。
見た目はとても素朴です。麺、タレ、少しの油、そこに自分好みで調味料を足していくスタイル。派手なトッピングが山盛りに乗っているわけでも、写真映えを狙った華やかさがあるわけでもありません。けれど、ひと口食べると「あ、こういう台湾が好きだった」と思わせてくれるような、日常の中にあるおいしさがあります。


福州乾麵は、よく「傻瓜乾麵」と呼ばれることもあります。
「傻瓜」は中国語で“おばかさん”のような意味ですが、ここでは悪い意味ではなく、あまりにもシンプルで気取らない麺、というニュアンスに近いです。小南門周辺には、福州乾麵・傻瓜乾麵の有名店がいくつかあり、中原福州乾麵もその代表的なお店の一つとして紹介されています。 


食べ方のポイントは、とにかくよく混ぜること。
運ばれてきた麺をそのまま食べるのではなく、底にあるタレや油を麺全体にしっかり絡めます。さらにテーブルに置かれている調味料を少しずつ加えて、自分好みの味に調整していくのが楽しいところです。


最初はそのまま、素朴な味を楽しむ。
次に少しお酢を足して、さっぱり感を出す。
辛いものが好きなら、ラー油や唐辛子を少し加える。
この“自分で完成させる感じ”こそ、台湾のローカル麺らしい魅力です。


味は濃すぎず、油っぽすぎず、朝からでも食べやすい印象。日本のこってり系ラーメンに慣れている人からすると、最初は「意外とあっさりしている」と感じるかもしれません。でも、食べ進めるうちに、麺の香り、タレの塩気、調味料の酸味や辛味が少しずつ重なって、だんだんクセになっていきます。


一緒に注文したいのが、ワンタンスープや魚丸湯などのスープ系メニューです。
乾麵だけでも十分楽しめますが、あっさりしたスープを合わせると、より台湾の朝ごはんらしい組み合わせになります。乾麵を食べて、スープをひと口。口の中がリセットされて、また麺が食べたくなる。そんなシンプルな循環がとても心地よいです。


中原福州乾麵の良さは、料理だけではありません。
店内には、観光客向けに作り込まれた雰囲気ではなく、昔からこの場所で営業してきたような生活感があります。地元のお客さんがさっと入って、いつものように注文し、食べ終わったらすぐに出ていく。そこに混ざって麺を食べていると、台北の日常の中に少しだけ入れてもらったような気分になります。


台湾旅行では、小籠包、魯肉飯、牛肉麺、夜市グルメなど、有名な食べ物がたくさんあります。もちろんそれも楽しいですが、何度か台湾に行ったことがある人ほど、こういう“普通の人が普通に食べているごはん”に惹かれるのではないでしょうか。


中原福州乾麵は、まさにそんなお店です。
豪華ではない。
でも、ちゃんと記憶に残る。
安くて、早くて、素朴で、台湾らしい。
観光の合間にふらっと寄るだけで、「台北に来たな」と感じられる一杯です。


おすすめのタイミングは朝ごはん、または少し早めのお昼。
小南門駅周辺を散歩したり、中正紀念堂や西門町方面へ向かう前に立ち寄るのも良いと思います。お腹いっぱい食べるというより、台北のローカルな空気を味わうための一食として楽しむのがおすすめです。


初めて行く人は、まず乾麵とスープをセットで頼んでみてください。
乾麵はしっかり混ぜて、途中で調味料を少しずつ足す。最初から入れすぎると味が強くなりすぎるので、少しずつ調整するのがポイントです。


台北には、きれいでおしゃれなカフェも、話題のレストランもたくさんあります。
でも、旅の記憶に残るのは、意外とこういう小さなローカル店だったりします。朝の空気、湯気の上がる麺、無駄のない注文のやりとり、地元の人たちの食事風景。全部が合わさって、ひとつの“台湾らしさ”になります。


本当は教えたくないけれど、台湾のローカルごはんが好きな人にはぜひ行ってほしい。
台北・小南門で、飾らない一杯を味わうなら、
中原福州乾麵
派手さはないけれど、きっとまた思い出す味です。


中原福州乾麵

住所:台北市中正區延平南路164號